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王 之渙 の 『鸛鵲楼に登る』

中国の絶句
06 /22 2019
絶句編テキスト
2019年6月22日 絶句編 108ページ  

   鸛鵲楼に登る      王 之渙 
 白日 山に 依って 尽き
 黄河 海に 入って 流る
 千里の 目を 窮めんと 欲し
 更に 上る 一層の 楼

   
 かんじゃくろうに のぼる   おう しかん
はくじつ やまに よって つき
こうが うみに いって ながる
せんりの めを きわめんと ほっし
さらに のぼる いっそうの ろう

テキストの通釈によると、
この鸛鵲楼から眺めると、いましも日は赤々と
黒い山並みの向うに沈み、目の下には
滔々たる黄河の流れが、北からこの地で
東へと曲り、海に注ぐ勢いで流れている。
この雄大な眺望を、さらに遠く千里の向うまでも
極めようと、もう一層上に登った
 
     ・・・とのことです。

先生のお話によると、
王 之渙(688‐742)は、盛唐の詩人。
若い頃から酒を好み、侠気にあふれていたが、いつの頃からか
読書、勉学に励み、10年位で文人として知られるようになった。
一時役人をしたこともあったが、在野の詩人として活躍した。
王昌齢、高適(こうせき)と親しく、辺塞詩人として有名である。

鸛鵲楼 : 山西省永済県の西南の城郭に立つ三層楼。
   鸛鵲(こうのとり)が、ここに巣を作ったことから
   名付けられたという。眼下に黄河を望む名勝で、
   詩人たちが多くここに遊んだ。
白日 : 太陽。 
依山尽 : 山並みに沿いながら沈んでゆく。
黄 河 : 長江(揚子江)と並ぶ中国の二大河川の一つ。
   上流の黄砂を含んで流れるので、黄河という。
   この楼のあたりで北から流れてきた黄河が、
   ほぼ直角に東に向きを変え、遠く渤海に注ぐ、   
入海流 : この楼から海が見える筈もないが、黄河の
   勢いの如何にも滔々たる様を形容したもの。
千里目 : 千里四方を見渡す眺望。
一層楼 : 楼の一階上。層は階のこと。 

     ★  ★  ★

★ 起句と承句との対句が一般的であるが、この詩は、
  転句、結句も対句となっている全対格である。
    白⇔黄  山⇔海  千⇔一
  
★ 中国の四大楼閣は
    鸛鵲楼(山西省永済県) 黄河のほとり
    岳陽楼(湖南省岳陽県) 洞庭湖のほとり
    黄鶴楼(湖北省武漢市) 長江のほとり
    膝王閣(とうおうかく)(江西省南昌) 鄱陽湖(はようこ)のほとり
   ・・・ とのことです。


  

   

    【 中国の絶句 】
   王 翰 の 『 涼州詞 』










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