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広瀬淡窓 の 『桂林荘雑詠諸生に示す その二』

日本の絶句
10 /23 2017
絶句編テキスト

2017年10月23日 絶句編 52ページ  

   桂林荘雑詠諸生に示す その二    広瀬 淡窓 
遥かに 思う 白髪 門に 倚るの 情 
宦学 三年 業 未だ 成らず
一夜 秋風 老樹を 揺がし
孤窓 枕を 欹てて 客心 驚く
   
 けいりんそう ざつえい しょせいに しめす そのに   ひろせ たんそう
はるかに おもう はくはつ もんに よるの じょう
かんがく さんねん ぎょう いまだ ならず
いちや しゅうふう ろうじゅを ゆるがし
こそう まくらを そばだてて かくしん おどろく


テキストの通釈によると、
遠い故郷では、白髪となった両親が我が子の帰りを
一日千秋の思いで待ち侘びておられることであろう。
それなのにこちらでは学は進まず、いたずらに月日の
経つ事ばかり早く、この塾に在学して既に三年。
他郷にある身は、今夜、寝もやらず、悲しい秋風が
吹き荒れ、窓外の老木の枝を揺るがしている。
耳をすましていると、にわかに老いた両親のことが
気にかかり、努力して一日も早く業を終えて帰り、
お達者なうちに孝行を尽くしたいという
気持ちがしきりに起こるのである   

   ・・・とのことです。

先生のお話によると、
白 髪 : 白髪の老母、または両親。
門 倚 : 老母・両親が、他郷にいるわが子の
   帰りを待ち侘びること。
宦 学 : 遊学すること。官学に同じ。
揺老樹 : 嵐が古木を吹き揺るがすというのが
   表面の意味であるが、老年の両親のことに例えており、
   親を養おうとするときは親はすでになく、孝養の
   できないという成語(故事・ことわざ)を踏まえている。
孤 窓 : ひとり寝の窓。
欹 枕 : 枕に頭をつけて、寝たまま耳をそばだてる。
客心驚 : 旅にあるものの心は、心細く、
   ものに対して衝撃をうけやすい     
                ・・・ とのことです。





    【 日本の絶句 】
   広瀬淡窓 の 『桂林荘雑詠諸生に示す その一』






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