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汪 遵 の 『 長 城 』

中国の絶句
11 /24 2017
続絶句編 250  
 2017年11月24日 続絶句編 157ページ

  長 城   汪 遵
 秦 長城を 築いて 鉄牢に 比す
 蕃戎 敢えて 臨洮に 逼らず
 焉くんぞ 知らん 万里 連雲の 勢
 及ばず 堯階 三尺の 高きに


 ちょうじょう     おう じゅん
しん ちょうじょうを きずいて てつろうに ひす
ばんじゅう あえて りんとうに せまらず
いずくんぞ しらん ばんり れんうんの いきおい
およばず ぎょうかい さんじゃくの たかきに

◆テキストの通釈によると、
秦の始皇帝が築きあげた万里の長城は、
鉄の牢獄に比べるほど堅かった。そのため
辺境の匈奴族も、臨洮には近づかなかった。
だが、万里も連なって、雲に接するほどの
勢いの長城も、あの聖王尭の宮殿の階段の
三尺の高さに及ばないとは、誰が知ろう。

    ・・・とのことです。

先生のお話によると、    
汪 遵は、生没年不明、晩唐の詩人。
安徽省に生まれ、866年、進士に合格。
苦学して、博学多才の人となった。

秦の始皇帝のやり方を批判している → 詠史
晩唐の政治をも批判している  諷世 → 風刺

         

長 城 : 万里の長城。秦(紀元前221)の始皇帝が
   蛮族の侵入を防ぐために築いたもの。
      →無駄なお金を使って人民を苦しめた。
鉄 牢 : 鉄製の牢屋。堅固な牢屋。
蕃 戎 : 野蛮な異民族。ここでは匈奴をさす。
臨 洮 : 現在の甘粛省岷(びん)県。
   秦の長城は、西の起点がこの臨洮であった。
連雲勢 : 万里の長城は、ものすごく高く
   大きく、雲に連なるような勢い。
堯階三尺 : 帝尭の宮殿のきざはし(階)は、三尺しかなかった、
   質素なこと。帝尭は、平和な時代を築いた。
   きざはしは、土の階段であった。
   力の政治ではいけない、徳をもって政治を
   しなければならないことをこの詩で詠っている。

★現在の「長城」は、
   東は、河北省山海関(さんかいかん)から
   西は、甘粛省嘉峪関(かよくかん)まで
   8852km(世界遺産登録時) ・・・ とのことです。    




  【 中国の絶句 】
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