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藤田 東湖 の 『 夜 坐 』

日本の絶句
01 /23 2018
絶句編テキスト

2018年1月23日 絶句編 66ページ  

   夜 坐    藤田 東湖 
 金風 颯々 群陰を 醸し
 玉露 溥々 万林に 滴る
 独坐 三更 天地 静かなり
 一輪の 明月 丹心を 照らす
   
 や ざ   ふじた とうこ
きんぷう さっさつ ぐんいんを かもし
ぎょくろ たんたん ばんりんに したたる
どくざ さんこう てんち しずかなり
いちりんの めいげつ たんしんを てらす


テキストの通釈によると、
秋風が辺りをざわめかして通り過ぎると、
そのたびに、昼のような明るい地上に、黒い葉影が
重なり揺れ、いっぱいに置いている玉をもあざむく
白露がぽたぽたと、辺り一面の木立からしたたり落ちる。
夜はいよいよ更け、いよいよ静かである。ただ月のみが、
この幽居に独り坐している私を訪れ、一点の曇りのない
この真心を照らし、慰めてくれることである
    ・・・とのことです。

先生のお話によると、
藤田 東湖(1806~1855)は、斉昭が藩主となった後
35才で側用人として藩政改革にあたっていたが、
39才の時、斉昭が蟄居謹慎処分を受け、
東湖も小石川藩邸(上屋敷)に幽閉された。
翌年2月、幽閉のまま小梅藩邸(下屋敷)に移る。
この幽閉中に、『志を言う』、『夜坐』は作られた。

金 風 : 秋風に同じ。秋は五行説で金にあたることから、
   秋風の意とする。 秋風=西風
颯 々 : 風の吹く音。または、そのさま。
醸群陰 : 多くの暗い影をつくりだす。
玉露溥々 : 玉のような白露をいっぱいに置いている。     
三 更 : 真夜中。夜の12時の前後2時間ほど。
丹 心 : 赤心。まごころ。
   丹は、赤土。硫黄と水銀が化合したもの。

★ この詩で東湖は、自分は今、謹慎の身になっているが、
  一点の曇りのない心からで、悪いことをした覚えはない
  恥じることもないという自身の潔白さを述べている   
          ・・・ とのことです。





    【 日本の絶句 】
   藤田 東湖 の 『 志を 言う 』






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