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張 九齢 の 『鏡に照らして白髪を見る』

中国の絶句
05 /19 2019
絶句編テキスト
2019年5月19日 絶句編 106ページ  

   鏡に照らして白髪を見る      張 九齢 
 宿昔 青雲の 志
 蹉跎たり 白髪の 年
 誰か 知らん 明鏡の 裏
 形影 自ら 相 憫れまんとは

   
 かがみにてらして はくはつをみる   ちょう きゅうれい
しゅくせき せいうんの こころざし
さたたり はくはつの とし
たれか しらん めいきょうの うち
けいえい みずから あい あわれまんとは

テキストの通釈によると、
昔は功名をあげて出世する大志を抱いていたが、
失敗して空しく時は過ぎ、白髪の生える年に
なってしまった。今、この明るい鏡の中に、自分と
鏡に映るもう一人の自分が、お互いにその白髪を
憐れみ合おうとは、思いもかけないことであった
 
     ・・・とのことです。

先生のお話によると、
張 九齢(678‐740)は、初唐の詩人・政治家。
30歳で進士に及第。宰相の張説(ちょうえつ)に
引き立てられ、中書舎人(皇帝が出す詔勅の起草を
行う役職)となり、その後、地方官を歴任した。

62歳で中書令(宰相職)となり、張説の後を継いで
玄宗皇帝の治世を助けたが、玄宗皇帝に取り入った
門閥官僚の李林甫(りりんぽ)に中傷され、
地方官(湖北省江陵の長官)で終えた。
67才、地方官(湖北省の長官)で最後を終える。

宿 昔 : 昔。少壮の頃をさす。
青雲志 : 功名を立て、出世する志。 
蹉 跎 : 「つまずく」というのが原義で、それから転じて
   人生行路につまずく、失敗して志を得ない、
   空しく時を過ごすの意となる。          
誰 知 : 誰が知ろうか、思いもかけないことである。反語。   
形 影 : 『形』は自分自身、実像。
   『影』は鏡に映る自分、虚像。

     ★  ★  ★

★ 青雲、白髪 : 対句となっている。
★ この詩は、自分の体験に当てはめたのではなく、
 ごく世の中一般的に考えての詩と言える。
 李白 作 『秋浦の歌』(絶句編P.123)に似ている
   ・・・ とのことです。


   

    【 中国の絶句 】
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