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岑参 の 『京に入る使に逢う』

中国の絶句
07 /21 2017
続絶句編 250  
 2017年7月21日 続絶句編 141ページ

  京に 入る 使に 逢う    岑 参
 故園 東に 望めば 路 漫々  
 双袖 竜鐘として 涙 乾かず
 馬上に 相 逢うて 紙筆 無し
 君に 憑って 伝語して 平安を 報ぜん 

   けいに いる つかいに あう
  しん しん
 こえん ひがしに のぞめば みち まんまん
 そうしゅう りゅうしょうとして なみだ かわかず
 ばじょうに あい おうて しひつ なし
 きみに よって でんごして へいあんを ほうぜん


テキストの通釈によると、
東の方、故郷の方角を眺めると、道は
はるばると果てしなく続いている。
それを眺めているうち悲しくなって、両袖に涙が
はらはらとこぼれ落ち、乾くいとまもない。
都に向う使者に逢ったので、書信を託したいが、
馬の上のため紙も筆も用意していない。
そこで、あなたに伝言を頼んで、
せめて無事でいることを伝えよう。


先生のお話によると、
岑参(715~770)は盛唐の詩人。河南省南陽の出身。
曽祖父の岑文本は、唐2代目太宗(良い政治をした)
のもとで宰相を務め、岑家では3人の宰相を出した。

父が早く亡くなり苦労したが、30才で進士に合格した。
岑参は進士に合格しても、平凡な官吏生活を好まず、
35才から安西節度使・高仙之の幕僚として
10余年も西域にあったため、
遺作403首のうち70余首が辺塞詩である。
54才で官を辞して故郷に帰ろうとしたが、
途中で反乱軍に阻まれて成都にとどまり、
そのまま、56才で成都で亡くなる。

     ◆  ◆  ◆

故 園 : 家族のいる長安をさす。
漫 々 : 果てしない様子。
竜 鐘 : 老いて疲れ病むさまや失意の形容に
   使われるが、ここでは涙があふれ落ちるさま。
 憑  : 頼む。  = 寄
伝 語 :伝言。ことづけ。  
     ・・・とのことです。
      



  【 中国の絶句 】
 杜甫 の 『八陣の図』 







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