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伊形霊雨の 『赤馬が関舟中の作』

日本の絶句
07 /24 2017
絶句編テキスト

2017年7月24日 絶句編 42ページ  

    赤馬が関 舟中の 作    伊形 霊雨 
 長風 浪を 破って 一帆 還る 
 碧海 遥かに 回る 赤馬が関
 三十六灘 行くゆく 尽きんと 欲す 
 天辺 始めて 見る 鎮西の 山
   
     あかまがせき しゅうちゅうの さく   いがた れいう
   ちょうふう なみを やぶって いっぱん かえる
   へきかい はるかに めぐる あかまがせき 
   さんじゅうろくだん ゆくゆく つきんと ほっす
   てんぺん はじめて みる ちんぜいの やま


テキストの通釈によると、
遠い彼方から吹いてくる風に送られ、
わが乗る帆掛船は、波を蹴立てて周防灘から
赤馬が関に向かい、青海原は岬や
島影にさえぎられながら回り続いている。
数多い急流の難所も乗り越え、やっと
波の平らなところに出ようとするとき、はじめて
雲のかなたに九州のなつかしい山が見えてきた。
わが故郷がようやく近づいて来たのだ

   ・・・とのことです。

先生のお話によると、
伊形霊雨(1745~1787)は、江戸時代中期の儒学者。
本名は質(ただし)。幼少の頃より詩を学び、肥後(熊本)藩の
命令で京都に留学し、その帰りに船の中で詠んだ詩。

20才で、藩校・時習館(藪 弧山が学長)に
入ったとき、五言詩を50扁作った。
京都では公卿である滋野井公麗(きんかず)
師事し、国学や和歌も学んだ。
苗字帯刀を許され、子弟の育成に努めた。

            

赤馬関 : 今の山口県下関のこと。馬関(ばかん)ともいう。
   平家滅亡の地。平仄の関係で、間を馬にしている。
長 風 : 遠くから吹いてくる風のこと。
一 帆 : 一隻の舟。
碧 海 : 青い海。、
三十六灘 : 三十六は実数ではなく、東山三十六峰・
   三十六歌仙のように数の多い形容。
鎮 西 : 九州。元明天皇(43代・奈良時代初期)の
   和銅14年12月、筑紫に鎮西府を置き、
   九州諸国を鎮護せしめた
       ・・・とのことです。






    【 日本の絶句 】
   細井平洲 の 『親を夢む』






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